アートグラウンド cocoromi


基本的に一ヶ月賃貸となります。

※2016年は試運転期間です。


何もない空間です。

整った場所でもありません。

決めなければいけないこともまだまだたくさんあります。

劇場と呼べるものではありません。

設備もなにもありません。

ただの広いビルのワンフロアです。

廃墟感でいっぱいの場所です。

そんな空間を、面白そうだなぁと思ってくださる方がいらっしゃいましたら、

ぜひ一度見に来てくださいませ。


 

ご連絡先 〒557−0034

大阪市西成区松1−1−8出口ビル

アートグラウンドcocoromi代表 中野聡

アートディレクター 樋口ミユ

出口弥生

劇場のピクニック

「主」になれるアート空間

劇作家の樋口ミユ=「アートグラウンド cocoromi」で、畑律江撮影

 大阪市内に、表現活動のための新たなアート空間が誕生した。国道沿いのビルの3階を改装した「アートグラウンド cocoromi(こころみ)」。簡素だけれど芝居の上演も可能。さまざまな可能性を感じさせる場所である。

 この空間は西成区松1の出口ビルにある。1階は「カフェ+ギャラリーcantutku(ジャン・トゥトゥクー)」。ここはカフェで、すでに小さな芝居や 朗読、作品展示などに使われている。さらに昨年、ビルの2、3階に入っていたテナントが退去したため、ここも表現活動に使うことになったのだ。アートディ レクターは、個人ユニット「PlantM」を主宰する樋口ミユ。OMS戯曲賞大賞を2000年、01年に連続受賞した劇作家で、近年は演出分野でも才能を 見せている。「cocoromi」という名称には「いろいろなことが試みられるように」という願いを込めた。

 貸し出し方がユニークだ。一般的に劇団は、劇場とは別の場所で稽古(けいこ)し、上演時のみ劇場を使うが、ここは最低1カ月は借りてもらうという。27 日間準備して、残りの3、4日は発表に充てるなど、使い方は自由。使用料は一般的な賃料より安く抑え、複数の団体で借りることも可能とした。樋口は「1カ 月間、空間の『主(あるじ)』になって、発表する場で稽古もできることの豊かさを感じてもらいたい」と言う。

 2階に楽屋を設け、約30脚の椅子も用意したが、照明、音響などは各団体の持ち込みが必要。「とりあえず今できるところから始め、使ううちに面白くなる『増殖型空間』にしたい」と樋口。

 来年から試験的な貸し出しに入るが、そのプレ公演として、7〜20日(9、13、17日休演)には樋口作・演出の「紙の船、濡(ぬ)れながら大海を往 (ゆ)く」を上演する。路上生活者になっていた父が死の床にあると聞いた娘が、病院を訪ねる話。再会した父は、昔添い寝で話してくれた物語の「続き」を語 り始める−−。出演は蟷螂襲(とうろうしゅう)、ののあざみほか。

 この空間の試みは、都市型・滞在型の創作活動への提案とも言えよう。夢ふくらむ離陸に期待したい。連絡先は樋口さん(090・9160・7847)。<学芸部専門編集委員・畑律江>=第1・3木曜掲載